遠心分離応用機器の総合メーカー『日本スリーエム』。こちらでは、LGIミストセパレーターの分離構造についてご紹介します。


分離機構

独自設計のミストセパレーターでミストを分離し、誘引ブロワーの振動を防ぐ『LGIミストセパレーター』。その分離機構について、図を交えながら解説いたします。

特許 LGIミストセパレーターの分離機構

LGIミストセパレーターの図

ミストや煤塵、粉塵(以下、ミスト)が混入した洗浄排ガスが入口管(2)から下向きに本体に流入します。これに続き、排ガスは内部に配備した分流ドラム(3)の円錐部で、流れ方向を外向きに変えます。そして、湾曲を描いた固定案内羽根(4)に導かれ、旋回流となって遠心力を発生させます。

排ガスは、外筒(1)の内壁付近で遠心力を与えられますが、この部位を旋回しながら下方へ移動すると、質量の大きな物は遠心力によって中心から外方向へ、質量の小さい物は中心方向へ移動します。
これにより、ミストは外筒(1)の内壁に向かって、ガス体は中心方向へ各々移動し、遠心分離が行われます。

慣性力と遠心力によって、外筒(1)の内壁に到達したミストは、外筒(1)の分離領域に設けた連通スリット部(7)を通過して、本体の外周壁に設けた系外の複数の捕集管(8)に入り、捕集されます。

捕集したミストは、1個所にまとめてドレン管(9)から器外へ排出します。一旦、含塵ミストを捕集すれば、その後、処理済みの排ガスに再混入することはありません捕集したミストの排出口には外部との圧力差によってエヤーリークが発生することからドレンポットを取付けることになります。

最終的に、ミストを分離・除去した排ガスは、器内の中央に設けた内筒開口部(6)から内筒吐出部(10)を通り、器外へ排出されます。


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